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西野つかさを応援するスレ Part68

1 名前:(=゜ω゜)ノ 投稿日:03/11/22 01:22 ID:A+PegA8b
いちご100%の西野つかさを応援するスレです。
つかさファンが集う場所です。
東城・北大路ファンは控えめに。
東城・北大路叩きも控えめに。
他派を刺激する内容はスレ内完結で。
このスレでのいちご100%のヒロインは、どんなことがあろうと西野つかさです。
煽り・荒らし・その他、マターリマターリを壊す輩は「完全放置」で。
雑談はOK。なりきりは禁止。

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西野つかさを応援するスレ Part67
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yuukiss神の曲
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97 名前:12月22日 1/6 投稿日:03/11/22 23:45 ID:SPfTuQlL
その日の週末、街はもうすぐ来る聖なる日にむけて様子が変わってきてはいたものの、
あたし達は相変わらずいつものようにバイト先から二人で帰宅をしていた。
「あ・・・あのさ西野、今度の月曜日って予定入ってる?終業式の日なんだけど・・・」
不意に彼は真面目な顔をしてそう聞いてきた。
「え、終業式?」
その日はバイトは入ってないし、トモコ達とカラオケへ行く約束も冬休み第一日目。
完全に予定は入っていなかった。
「特に入ってないけど…」
「えっと…じゃあその、学校終わったら渡したい物があると言うか何と言うか…」
「渡したい物?その日じゃないとダメなの?」
「う、うん…できれば…あ、む、無理だったらいいんだ!」
慌てて手を振って彼はそう言った。
いつもオドオドしている彼だけれども、今日はいつもに増してそうだった。

98 名前:12月22日 2/6 投稿日:03/11/22 23:48 ID:SPfTuQlL
「ううん、大丈夫。えっと、どこで待ち合わせればいいかな?」
「あ、じゃあ駅前のドーナッツ屋でいい…?」
「うん、わかった!何をくれるかは知らないけど期待してるねっ!」
「ははは…じゃあおやすみ。」
「おやすみなさい、淳平くん!」
そう言ってあたし達はそれぞれの家へ帰って行った。

「それにしても渡したい物って何だろ?つーか、何で終業式?」
…終業式?
ふとあたしの脳裏に一つの出来事が浮かんだ。一年前のあの日の出来事が…


99 名前:12月22日 3/6 投稿日:03/11/22 23:49 ID:SPfTuQlL
「つかさ、また明日カラオケでね〜!」
「う…うん!遅刻するなよっトモコっ!」
級友と話をしている間や学園長の長〜い話の間、
そして今こうしてドーナッツ屋に向かっている間もあたしはずっと同じ事ばかりを考えていた。
「どうして淳平くん今日この日に会おうなんて言ったんだろう…」
どんなに考えても答えは出てこなくて…
「いらっしゃいませ〜」
ドーナッツ屋にはどうやらあたしの方が先に着いたらしく彼の姿はまだ見当たらなかった。
「アイスティーを下さい。」
「アイスティーをお一つ。以上で?」
「はい。」
とてもじゃないけどドーナッツを食べれるような気分ではなかった。
「いらっしゃいませ〜」


100 名前:12月22日 4/6 投稿日:03/11/22 23:51 ID:SPfTuQlL
「ごめん、ハァ…ハァ…西野!!待った?ハァ…ハァ…」
「淳平くん大丈夫!?あたしなら今来たばっかだけど…」
恐らく走ってきてくれたのであろう、冬だというのに彼は汗だくで呼吸も整っていなかった。
「小宮山に…捕まっちゃって…アイツこういう…日に限って…」
「とりあえず淳平くん、呼吸が落ち着いてからでいいから…」
数分経って落ち着いたのかしばらくして彼はアイスコーヒーを頼み、
あたし達は商品を持って窓際の席についた。
「落ち着いた?淳平くん」
「あ、うん、もう大丈夫。」
照れくさそうに彼はそう言った。
そして無言…
「えっと…淳平くん、渡したい物って…?」
場の空気に耐えれなくて思わず私は口を開いた。
「あ、それなんだけど西野、今から…その、カラオケ行かない…?」
「え?カラオケ?いいけど…」
渡したい物とカラオケ、この二つがあたしの中では全然繋がらなかった。


101 名前:12月22日 5/6 投稿日:03/11/22 23:52 ID:SPfTuQlL
「30番のお部屋になります。」
明日もトモコ達と行く桜学生御用達のカラオケに、終始無言のままあたし達は移動した。
「淳平くん、渡したいも…」
「え、えっとそれよりも俺、西野の歌声を久しぶりに聞きたいな〜なーんて…」
慌てて彼はそう言った。
「渡したい物ってのが気になって歌えないよ。」
「えっと…それは西野が歌ったら渡すから…」
「ホント?」
「ホント。」
「…じゃあ歌う。」
そう言ってあたしは最近お気に入りの曲をいれ、歌い始めた。
歌いながら時々彼の様子を伺っていたけれど、彼は曲目リストの一点をずっと凝視したまま動かなかった。
…ちゃんと聞いているのだろうか?
「…西野、やっぱ歌上手いな。」
あたしが歌い終わった後彼はそうポツリと呟いた。どうやらちゃんと聞いてくれていたらしい。
「いえいえ、お粗末さまでした。」
「…俺、覚悟決めたよ。西野が歌ってくれたお陰で。」
そう言って彼はリモコンに手を延ばし曲をいれた。


102 名前:12月22日 6/6 投稿日:03/11/22 23:53 ID:SPfTuQlL
「え?」
そして流れるイントロ…
「淳平くん、この歌…!」
…あの日にかかっていた曲だった。一年前の今日。サヨナラしたあの日に…
…茫然としている間に曲は終わってしまった。
「渡したかったのコレだったんだ。…物じゃなくて歌だったけど。」
歌い終わった後、彼はそう静かに言った。
「あの日西野、今度この曲歌ってほしいって言ってただろ?だからどうしても今日聞かせたかったんだ。」
「淳平くん…」
「なんて言うか俺、勝手な話だけどちゃんとけじめつけたくて…」
そう言うと彼は強くしっかりとした眼差しであたしを見つめ…
「西野つかささん、よろしければ僕と付き合ってください。」
「………」
言葉が出てこなかった。
「…そうだよな。俺散々西野に酷い事してきたもんな。今さら虫が良すぎるよな…」
違う、違うの。
「ごめんな、西野。独りよがりな事言って困らせて…」
「困ってなんか…いないよ…?」
「え…」
「ごめん、なんか思いに言葉がついてこない…」
「…西野?」
自分でも何をしたのか一瞬わからなかった。
気づいたら目の前には驚いて目を見開いた彼が、そしてあたしの唇には柔らかい感触が残っていた。
「これが…あたしの気持ち。言葉じゃ言い表せないよ…」
「西野…それって…」
「これからもよろしくお願いします、淳平くん…」
「あ…こちらこそ…よろしく、西野。」
今度は自分達が何をしているのかちゃんとわかっていた。
長い間、まるで今までの距離を埋めるかのようにあたし達の舌は抱き合った…

お粗末さまでした。

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