西野つかさを応援するスレ Part29
- 1 名前:作者の都合により名無しです 投稿日:03/03/16 22:54 ID:VmcfArg7
- いちご100%の西野つかさを応援するスレです。
つかさファンが集う場所です。
東城・北大路ファンは控えめに。
東城・北大路叩きも控えめに。
他派を刺激する内容はスレ内完結で。
このスレでのいちご100%のヒロインは
どんなことがあろうと西野つかさです。
煽り・荒らし・その他、マターリマターリを壊す輩は「完全放置」で。
なりきりは禁止。
前スレ
http://comic2.2ch.net/test/read.cgi/ymag/1047530992/
yuukiss神の曲
http://f6.aaacafe.ne.jp/~pantiira/
その他関連サイトは>>2
- 684 名前:作者の都合により名無しです 投稿日:03/03/22 00:43 ID:XbXMxV+P
- 正直アレな小説もどきなので、嫌いな人はスルーよろしくお願いします。
暇つぶしにどうぞ…
+++
ある日つかさが目覚めると、嘘みたいな事が起こった。
窓から外を見下ろすと、真中が目を丸くして、そこにいたのだ。正確には
つかさを見て目を丸くしたのだが、一秒の差でつかさは普通の顔の真中を
見られなかった。日曜日の朝、空は青く晴れわたり、柔らかな春の日差し
が、何だかギクシャクし過ぎて滑稽な2人を優しく照らす。今日も真中は
焦っていた。だって、会いたくて来てしまったんだとは言えないものだから。
日差しを背に受けるつかさは、それはもう、恋する男には天使の如き美し
さで、真中は日光が眩しいふりして目を逸らしてみたりする。でもそんな
事も無駄だ。天使は降りてきてしまった。自分の隣りで、淳平くんと小さ
く呼ぶ。彼女はどうして来たの?なんて事はきっと言わない。真中は彼女
が次発する言葉を、意気地が無いと思いながら待った。いつだって真中と
いう男は、自分の気持ちを言葉にするより相手から愛を伝えてもらいたが
った。
「来てくれたんだ、ありがとう」
おかしいよ、西野。何で君がありがとうと言う必要があるの。真中は予想
外の出来事に嬉しそうに頬を染めるつかさを見て、自分の情けなさに舌打
ちした。ごめんね西野、君だけを見ていなかった日々が長すぎたね。ごめん。
「せっかくの日曜だから、西野、どこかへ行かない?」
「いいよ!どこに行く?」真中はつかさをいやに真面目に見つめてから、
ふっと笑う。
「投票所に行こう」
- 685 名前:作者の都合により名無しです 投稿日:03/03/22 00:43 ID:XbXMxV+P
- 手を引かれて、つかさはまた嘘みたい!と思った。思い切り頬をつねった
ら、全部夢なんじゃないかな。そんな事思ってる自分は馬鹿みたいと、つ
かさは幸せそうに笑った。真中のてのひらが暖かい事なんて知らなかった。
またどうしてこの人は投票所に行きたいなんて言い出したのだろう。次の
映画は政治ものでもやるのだろうか。じっと真中の顔を見ながら考えたけ
れど、何も答えが浮かんではこない。ただ真中の顔の位置が変わったのに
気がついた。少し背が伸びたのかも、そうすると真中の目には、より上目
使いな自分がうつっているという事だ。それは可愛く見える? ねぇ、淳平くん!
「西野!」「何?」「何でじっと見るのさ…照れるよ」
つかさはきゅっと手を結んで、ぎゅっと手を引いて走り出す。真中は繋が
れた犬みたいについていく。それもいいか、だなんて真中はデレッと思った。
「どうして投票所だなんて?」
様々な大人達がその場所に向けて歩いていくが、自分達のような子供はど
こにもいない。選挙権を持たない二人には本来用の無い場所だった。それ
でも来たという事は、真中の親類でも出馬してるのかな。駐車場を歩きな
がらつかさが訊ねると真中の笑った気配がした。
「だって今日は投票日だからだよ」
「誰の?」覗き込んだ顔は、悪戯っぽい男の子の顔だ。
「西野つかさ」
- 686 名前:作者の都合により名無しです 投稿日:03/03/22 00:49 ID:XbXMxV+P
- 分からないと言う顔をしているつかさの頬を「このォ」とつつく。一年前の
春、立候補したくせに。あの頃からどれだけ君が心をかき乱し、落ち込ませ
そして救った事か。ようやく思い出して、あっと声をあげたつかさの両手を
取って、真中も両手で握り込む。それから大事そうに親指で撫ぜた。
小さい手だ。いつかもこの手をプレゼントの代わりと握った。
「一票よろしくと言ったのは西野だよ」
我侭は言わせてあげられなかった。キスをして好きと言って、恋人同士の当
たり前のやりとりを君は出来ずにいたね。それは俺のせいだ。西野。
つかさの瞳が見たことも無い気弱な色をしていた。真中は弱ったなあと力無
く笑う。本当はクールに決めたかったけれど、熱い気持ちが溢れてくる。
なあ分かってくれ。心配しなくても君の事だけなんだよ。
深呼吸したのはばれていないか?真中はわざとらしく咳をして続ける。
- 687 名前:作者の都合により名無しです 投稿日:03/03/22 00:51 ID:XbXMxV+P
- 「なあ…俺考えたんだけどさ。投票って国を思うから、皆来るんだよ。よく
政治の事は分からないけど」
「きっと国を愛してるからくるんだよ。一票しか投票できないし、それがど
う転ぶかなんて分からないけど、だけど、この国が好きだから、一票にあ
りったけの思いを込めるんだよ、きっと」
目をやると、つかさがびっくりしたように目をそらした。つかさも照れてく
れている事が、真中はひどく嬉しかった。
恋をしているから、恥ずかしいけれど照れないで伝えたいんだ。なあ、西野。
「…俺いつか大人になった時もきちんと投票するんだ。この国が好きだから。
この国で暮らす人が平和に暮らせるように、気持ち全部込めて投票するん
だ。西野がいるからだ。西野が、ここにいるから気持ちが込められるんだ
好きなんだ、西野。大好きなんだ。だからもうさよならなんて言うなよ!」
つかさのまるい頭を抱き込むと、小さな手のひらがおずおずと背中に伸びて
くる。嘘なんかじゃないよ。嘘じゃない。真中とつかさはようやく互いにた
どり着いた。それから2人はこっそり忍び込んで、真中つかさに一票入れて
きた。愛の無効票は投票箱の中で、2人が大人になるのを待っている。
おしまい。
下手なものをすいません。支援物資製作中の皆様頑張ってください。期待してます。
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