■過去ログ一覧に戻る■ レスを全部読む

西野つかさを応援するスレ Part24

397 名前:『February 7th cold』(1/11) 投稿日:03/02/25 23:52 ID:2dQwjWvY
二月七日。

六間目の初め頃から降り始めた雨は、HRが終わる時にはもう本降りになっていた。
「なによこの雨!なんなの!?なんなの!?バッカじゃないの!?」
 と、嘆く友人もつかさも、傘はなし。
 気象庁の大嘘つきと叫んでも、傘がないのは変わりなし。
 仕方がなしに、二人は濡れるにまかせて商店街のアーケードまで走ることにした。
 商店街内にあるマックに寄って、暇つぶしがてらに天気の機嫌を伺う計画である。
「ああっ、なんつうか最悪!冷たい!うわっ、雨が口ん中入ったし!寒っ!」
寒い冷たい濡れるだのと、
走りながら喚く友人につかさは苦笑する。
「喋ってるからだよ!ほら、風邪ひかないうちに走ろっ!」
 疾走するつかさの背中を、容赦なく雨粒が叩く。
 二月も上旬の雨はみぞれまじりでぐしゃぐしゃで、気が滅入る。
 もしも傘が一つでもあったのなら、相合傘でもできるのだが……。
 どうせなら、相手は友人よりも違う人がいい。
 走るつかさの頭の中に、今一番相合傘をしたい人の顔が浮かんだ。
 でも、それはありえないことだった。
 その人には、私よりも好きな人がいる。
そう思っただけで、心臓よりも深いところが切なく痛む。


279KB
続き

過去ログ一覧に戻る レス全部 前100 次100

read.cgi Lite + 過去ログ仕様 (03/06/30)